名城大学人間学部

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人間学部の学びの魅力-加茂ゼミ編-

先生から

名城大学 人間学部 教授 加茂省三

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まず相手を知ること

大学の勉強は、学生が主体的に学ぶ場。つまり学生が主人公です。そういった学生の学びたいというニーズに応え、さらなるやる気を引き出すことが教員の仕事だと考えています。

ゼミナールでは「開発途上国と国際関係」というテーマで進めています。インターネット等の普及によって情報が氾濫している現在ですが、3年生のゼミナールに入りたての学生たちが必ずしも世界の情勢に詳しいとは限りません。確かに情報は氾濫していますが、学生たちがそれら情報を吸収する機会を自ら積極的につくっていかなくてはなりません。私の専門はアフリカやヨーロッパですが、ゼミナールではそういった地域に限らず世界各地での出来事や問題を集めて、学生たちに調べて討論してもらうようにしています。学生たちは調べることにより自分たちが知らなかった世界の地域(例えば、アフリカや中央アジア)や問題(例えば、水をめぐる開発の問題やストリートチルドレンの問題等)に関しての知識を得ることができます。さらに学生が調べていく中で疑問に思ったことを報告し、他のすべてのゼミナールの学生と一緒に考えて討論するということを重視しています。自分が見たことも聞いたこともない世界のことについて考えるには想像力が要求されます。学生たちは仲間と相談しながら一生懸命考えて答えています。自分で考えることは主体的な学びの基本でしょう。

国際関係は、国と国との関係を扱う学問であるとされてきました。国と国との関係が最悪な状態にあるのが戦争です。国際関係とはそういった最悪の状態にならないように、どのようにして世界に平和をつくり維持していくかを考えていくことを目的としています。しかし、近年は戦争が必ずしも国と国との間でのみ起きているわけではありません。民族紛争と呼ばれ国の中で起きています。こういった戦争によって被害を受けるのは国家のみならず、むしろ国民、人々です。最近の国際関係では、国を中心にした考えから人々を中心にした考えへと発想を転換しつつあります。人を中心にして世界を見る。国際関係とは人間学です。人を知ることで海外への理解を深める。人々との相互理解こそが世界の平和にとって何よりも必要なことです。学生のみなさんにはぜひ海外の人々に関心を持ってもらいたいです。

ゼミナールの流れ

3年生基幹ゼミナール~4年生卒業研究ゼミナールの流れ

3年生基幹ゼミナール

3年次では、「開発途上国と国際関係」というテーマで、日本や欧米諸国のような先進国だけで世界(国際社会)が成り立っているのではない、との視点にたって国際社会への理解深めることを目的にしています。

そのためにゼミ生一人ひとりが海外へ関心をもつのはもちろんですが、そうした個人の関心を他のゼミ生と共有することで、国際社会をより多様に理解できるようにします。初めは少人数のグループで研究を行うことでゼミ生同士の交流を深め、その後個人ベースでの研究を進めます。個人による研究成果は常にゼミ全体で共有するようにし、こうした研究作業の中から個人のテーマを明確にしていきます。

4年生卒業研究ゼミナール

3年生基幹ゼミナールの中で見出した個人のテーマを発展させた、卒業研究テーマを設定して、論文を仕上げていきます。

研究「したい」ことと「できる」ことは違います。研究してみたいと思ったことが実現可能かどうかは研究を裏付ける文献資料が必要です。そこでテーマを決め仮説を立てたら、文献資料の調査を行います。文献資料は必ずしも本に限りません。雑誌や新聞記事、インターネットの情報も資料として活用します。もちろん日本語だけではなく外国語の文献資料も活用します。実際に論文を作成する段階では、先生と一対一の個別指導が行われます。そこでは研究手法や文章作成方法の確認、追加の文献資料の調査などによって、論文が完成形へ導かれます。

PickUp

3年生基幹ゼミナール

3年生基幹ゼミナールでは、はじめにグループ研究を行います。その授業の内容を紹介します。

3年生基幹ゼミナールにおける初回の授業は、人間学部の資料室で行われました。

人間学部の資料室には、世界の各国についての資料が所蔵されています。そこで学生たちは2~3人のグループに分かれ、自分たちの興味のある国・地域を選び、文化や歴史等を調査しました。授業ではタブレット型パソコンも使用し、学生たちはネット調査やプレゼンテーション資料の作成に活用しています。次回の授業では、今回調べたことをプレゼンテーション・ソフトにまとめ、報告することになっています。

初回の課題は、海外に興味を持ってもらうことと、その中でも特に自分たちの選んだ国や地域の良いところを見つけてもらおう、という目的に沿って進められました。しかし世界の各国には貧困問題等、様々な問題があります。そういった問題を考えていくのは半年間のゼミナールで取り組んでいく課題です。その国の良い面悪い面の両方をみて、初めてその国を理解できるようになるでしょう。まずは良い面を探し出すことで、学生が国際関係により興味をもち、研究に取り掛かるきっかけをつくります。

学生インタビュー

世界の出来事に衝撃を受けました

一部の国では、小さい子どもが貧しい環境にあり、児童労働を強いられている子どもたちもいるという事実を知り、強い衝撃を受けました。調べていくうちに、特にインドに児童労働者の数が多いという事が分かったので、卒業研究論文では、「インドの児童労働」をまとめています。

インターネットや図書館で資料を探したり、過去の研究論文を基に研究を進めていますが、加茂先生も国際関係の質問にはなんでも相談に乗ってくれるので、とても頼りになっています。

ゼミ合宿について
みんなでDVDを見ながら討論を行ったことが印象に残っています。また、親睦会を行う一面もあり、仲間と楽しい時間を過ごすことができました。

次の世代に伝えたい

ドキュメンタリー番組を見て、世界では、日本では考えられないような紛争などの問題が日常的に起きていることを知りました。それをきっかけに、国際関係に興味を持ちました。

卒業研究のテーマは、「ルワンダ・ジェノサイド」です。
1994年のルワンダ紛争での実話を元にした「ホテル・ルワンダ」「ルワンダの涙」という作品を観て、同じ国民同士で虐殺しあうシーンに衝撃を受けたのがきっかけでした。
こういった問題は、人々の話題に上がらなければ徐々に風化していってしまいます。この研究を完成させたら、自分の子供や次の世代にも伝えていきたいです。

ゼミナールに入ってみて
ゼミナールに入って研究する中で、今研究しているルワンダだけでなく、アフリカにも行きたいと思うようになりました。ゼミナールではグループ研究を行ったり、仲間の発表を聞くことで、たくさんの国の話題に触れることができます。世界ではどのような問題が起きているのか、いつか自分の目で確かめてみたいです。

人間学部=自分発見

高校時代に、ボランティア活動や援助活動に取り組む中で海外に興味を持ちました。国際関係についての学びや研究が出来るため、加茂先生のゼミナールを選びました。卒業論文では、「パレスチナ女性を取り巻く環境」について研究しています。

人間学部の授業を通し、女性問題やジェンダーにも興味を持ったので、その両方を調べることのできるテーマを選びました。
現地に行くことはなかなかできないので、現地に行った方が書いた本を読んだり、NGOの活動報告を読んだりして、研究を進めています。

人間学部について
人間学部には、自分の知識の幅を広げることや、専門的に追求することもできる面で、他の学部にはない魅力があると思っています。

卒論のテーマは「テロ」について

中学生の頃にアメリカ同時多発テロが起き、そこでテロについて興味を抱きました。

「イスラムのテロリズム」を研究テーマに卒業論文を書きたいと思い、加茂先生のゼミナールを選びました。研究を始める前までは、漠然と、戦争の後にテロが起こっているのだと思っていました。しかし、研究を進めていくと、アメリカと中東の宗派や思想、国民性の違いなど、もっと根深いところから来ている問題だということが分かってきました。

3年時の研究について
加茂先生のゼミナールでは、3年時にグループで研究・発表する場があります。グループ研究は自分1人で研究を行うのとは違い、色々な価値観、考え方をゼミナールの仲間から学ぶことができたので、それがとても面白く感じました。